#12 もうすぐ入園、その前に…②
今回は前回に続いて新入園・新入学に備えて、のお話です(当院ホームページ『ブログ』「#11 もうすぐ入園、その前に…①」のページもご覧ください)。
足りてますか? 睡眠時間
睡眠はこころとからだを休めて疲労を回復させるだけでなく、脳と身体を成長させるという役割があります。
ところが最近こどもの睡眠時間の短さが問題になっており、幼児健康度調査報告書によると、22時以降に就寝する3歳児の割合は3割を超えています。
米国睡眠医学会は、1~2歳児であれば11~14時間、3~5歳児であれば10~13時間、小学生であれば9~12時間の睡眠時間の確保を推奨しています。
言うまでもありませんが、質の良い睡眠をとることはお子さんの心身の成長にとって必要不可欠です。
夜ふかしは避け、幼稚園・保育園に通う年齢なら遅くとも夜9時くらいには寝るように、家族ぐるみで習慣化しましょう。
早寝・早起き・朝ごはん・朝うんち
ぐっすり眠ってすっきり目が覚めると、登園・登校前に時間の余裕が生まれます。
朝ごはんをしっかり食べる時間ができて、それにより胃腸が目覚めて活発に動き出すことで、朝の排便習慣にもつながります。
トイレトレーニングをする頃や就学時は便秘になりやすい時期といわれており、朝にバタバタ慌てないような生活リズムを作りましょう。
もし硬い便が週2回以下しか出ないなど便秘のサインがあれば、入園前に御相談ください。
食物アレルギーが心配な方へ
園で食事やおやつの提供がある場合には、入園前に出される食材や調理法を把握しておいてください。
そしてそれらを安全に食べられるかどうか、自宅で確認してください。
園で初めて食べる、という危険がないように注意が必要です。
またお子さんに食物アレルギーがある場合は、『食物アレルギー児における食品除去のための診断書』『食物アレルギー食事指示書(変更届)』の園への提出が必要なため、受診してください。
なお、アレルギーの有無を判断するための血液検査は必須ではありません。
大切なのは実際に食べて困る症状が現れるかどうか、です。
スキンケアも忘れずに
皮膚には外界の刺激から体を守り、適度な潤いを保つ「バリア機能」という働きがあります。
しかし、こどもはこの機能の発達が不十分で、伝染性膿痂疹(とびひ)や伝染性軟属腫(水いぼ)などの皮膚感染症にかかりやすいです。
皮膚感染症にかからないためには、
● 皮膚を清潔に保つ
● 皮膚が乾燥しないように保湿する
● 傷や湿疹、肌荒れがあれば早めに治しておく
● 爪を短く切り(場合によってはヤスリをかけて)、皮膚を傷つけないようにする
などのスキンケアをし、普段から皮膚のバリア機能を高めておくことが大切です。
完全母乳栄養の方へ
乳児期に入園する場合、哺乳瓶でミルクを飲む練習をしておきましょう。
それまでお母さんのおっぱいしか飲んでいなかった赤ちゃんは、いざ哺乳瓶で飲ませようと思っても大抵は嫌がります。
どのくらい経てば哺乳瓶に慣れるかは個人差がありますが、数週~数か月要することもあるので、早めに練習を始めたほうが良いです。
お風呂上りや外出後は、赤ちゃんものどが渇いているので練習のチャンスですよ。
また、完全母乳栄養の方に限りませんが、スプーンやコップ、マグなど、園で使用する食器にも慣らしておくと後々楽になります。
就園時健診やってます!
当院では保育園の入所前健診を行っています(有料、2,750円税込)。
平日午後(14:30-17:30)の非感染外来での健診をお勧めします。
なお、健診は体調が良いときに受けましょう。
予約方法
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