#8 BCGワクチン接種開始のお知らせ
当院でもBCG接種を開始します!
2023年9月かとうベビー&キッズクリニックはBCGワクチンに関して、京都市予防接種協力医療機関となりました。
これを受け、同9月25日から当院でのBCGワクチン接種を開始いたします。
※当院でのBCGワクチンは単独接種のみとさせていただきます。
※上腕の接種部位付近に湿疹や皮膚炎がある場合には、BCG接種はできません。
皮膚の状態が良くなってから接種するようにしましょう。
※普段ステロイド薬やアトピー性皮膚炎治療薬(モイゼルト®、コレクチム® など)を塗っている場合は、接種前日から上腕部への塗布を中止してください。
BCGって何?
BCGワクチンはウシ型結核菌を弱毒化(菌の病原性をできるだけ抑えて、症状は出ないが免疫が作れるように製剤化すること)して作った生ワクチンです。
このワクチンを接種することで、全身性の結核症や結核性髄膜炎などの重症感染症から赤ちゃんを守るという狙いがあります。
1歳未満であれば定期接種として公費で受けることができます。
「結核なんて過去の病気でしょ?」と思われる方がいるかもしれませんが、我が国は先進国の中では結核患者数が多く、ここ最近でも毎年1万人以上が新たにり患し2千人近くが亡くなっている恐ろしい病気なのです。
予防する病気;
結核
接種回数;
1回
接種時期;
1歳の誕生日までに
(おすすめは生後5~8か月)
※BCG接種までに、五種混合✕3(またはヒブ✕3、四種混合✕3)、肺炎球菌✕3、ロタ✕3(1価ワクチンであれば✕2)、B型肝炎✕2を終わらせておきましょう。
接種方法;
スタンプ式(いわゆるハンコ注射)
管針という専用器具を上腕の外側中央部に2回に押し付けて接種します。
※それ以外の場所への接種は、ケロイドなどの副反応が起こりやすいため、お断りいたします。
BCGワクチン接種の注意点
接種前日まで
● 入浴し、接種部位となる上腕外側(肩と肘の間の部分)をきれいに洗う。
● 普段ステロイド薬を塗っている場合は、接種前日から上腕部への塗布を中止する。
接種当日
● 接種後は10~15分程度、薬液が自然に乾燥するのを待つ。
乾くまでの間、接種部位を手で触ったり、服や髪の毛などがつかないようにする。
● 入浴する際は接種部位をこすったりひっかいたりしない。
接種後
接種部位の正常の経過
【接種後1~2日】わずかに発赤が残ることがあるが、その後おさまる
【接種後10日頃】赤いポツポツができる
【接種後3週頃】腫れや赤みが強まる
【接種後1か月~1か月半頃】赤みのピークを迎え、膿がたまることもある
【接種後2か月過ぎ】反応がおさまってくる
【接種後3~4か月頃】かさぶたがとれ、小さな傷跡だけが残る
要注意な経過
前述した正常の経過よりも早い段階で(接種後1~5日以内に)接種部位が急速に赤く腫れ、一部に膿を持つような反応を起こすことがまれにあります。
これは「コッホ現象」と呼ばれ、知らない間に赤ちゃんが結核菌に感染していることを反映している場合があるため、検査でしっかり調べる必要があります。
接種部位の変化が気になるがすぐに受診できない場合には、接種部位の写真を撮影しておき、後日受診された際にみせてくださいね。